業者選定のチェックポイント
取引先選定の際は、パンフレットや営業トークを鵜呑みにせず、以下のような点を注意し、客観的に判断して下さい。
企業文化はいろいろな点に表れます。隠すことはできませんので、神経を敏感にしてチェックします。
各項はいずれも断定はできません。参考にして総合的に判断して下さい。
お願い これは当法人が取引先選定の際に使う社内資料のため、公開しないで下さい
組織としての信頼度
・財団法人、株式会社、NPO法人などの法人であるかどうか(社会的信用)
個人業者との取引にはリスクが多い(社名で判断:単に**企画のような社名で、株式会社など法人格の記載がないのものはすべて個人である)
※所得税法により、個人業者との取引時には、
支払者側に源泉徴収義務が課せられています
・情報公開度が高いかどうか(ホームページなど)
社会への貢献度(所属団体などを参考に)
・エージェントは単なる手配師であることも多い。
ポリシーを持ち、アートマネジメント能力に立脚した主体性があるかどうかを判断。
代理権を持たないのに、楽団などに無断で売り込みに来る業者もいる。
電話による判断
・電話応対の態度、言葉遣いが悪い(粗い・暗い)会社との取引は慎重に
電話応対による判断は、経験上ほぼ当たると考えてOK。
・いつでも連絡がつくかどうか・専任の担当者が付いているか、事務処理の速さ、正確さ など
・連絡先が携帯電話、フリーダイヤル=社屋を持っていない可能性がある。
フリーダイヤルは怪しい商売にも多いため、一般社会での信用度は低い。
・電話口に妙によそよそしい女性が出て、詳しいことを知らない=転送電話による電話受付代行(秘書センター) の可能性がある=社員がいない可能性あり(新入社員の場合もあるので一概には言えない)
・いつ電話しても留守番電話=社員がいない または極端に少ない
・伝言が伝わっていない・反応が遅い=社員教育、モラルに問題あり 致命傷になる可能性あり
・社内に女性がいない=女性が居着かない社風とも考えられる(但し業種による)
女性が働きやすい会社はおおむね行き届いている(日経新聞記事より)
面談による判断
服装、言葉遣い、礼儀作法、人相
服装の乱れは心の乱れ・言葉の乱れは心の乱れ・心は人相に出る
案内書、カタログなどの資料による判断
・料金表示がない=要注意
・料金表が別紙=料金がよく変わる・取引先によって料金表を差し替える
デザインの品が悪い=企業文化の現れ
A4など大きな冊子を三つ折りにして小さな封筒に入れてある場合
顧客にとって見やすいことよりも送料削減を優先=お客様主体の考えが薄い
・内容が詳しくない=楽団との関係が疎遠 または知識不足が考えられる
見積書による判断
・手書きの見積書=情報化に遅れている(他のことについても同様と予想)
見積額に含まれるものと含まれないものを明示してあるかどうか(特に非法人の源泉所得税、音楽著作権使用料、印刷費、ホール使用料)
・仕込から、公演中の舞台監督、撤収まですべてに立会って運営管理してくれるかどうか
出演者の手配しかできず、すべてに精通していない業者もある
打合せは楽団任せ、当日も楽団任せという業者もある
・見積額が後になって増えることがないかどうか
後になって増やしてくる場合は取引中止も
・提出資料による判断(ある楽団の資料を請求してみる)
詳しい資料を提出するエージェントはおおむねOK
簡単な資料しかない場合は、楽団との関係が薄い(単なる手配師の可能性あり)ことが予想できる。
交渉中のやりとりでの判断
・値段が安いことのみを強調する場合は要注意=他にアピールできることがないと考えられる
・仕事が早い会社は、おおむね信用できる
・何でも要求を受け入れる=ポリシーが無い または専門知識が無いと予想
・検討中にもかかわらず、執拗にアプローチしてくる業者は要注意 → 顧客の迷惑を考えていない
・取引決定したとたんに連絡が悪くなる=その後の対応が手抜きになる可能性大・売上至上主義
支払について
・当日現金を要求する=資金繰状態が悪いことを予想
・公演終了後すぐに支払を要求する場合も経営状態が良くないことが予想される。